opywrite by Nakano Mineko
イラストに添えられている‘詩’はコピーライター中野 峰子 様に寄るものです。
Copyright (C) Nakano Mineko All rights reserved

成人式。

昨夜の雪が一面に積もる
成人式の寒い朝。
毛皮のショールに頬を寄せ、
照れ笑いして記念撮影。
家の敷地を出たその一歩から、
まっさらな道に足跡がつく

+

+

恋人未満
約束してた友達が10時。
震える指で電話をしても
呼び出し音が響くだけ。
渡せなかったチョコを食べると、
遅刻魔の彼が現れた。
+

+


春風。

学生でも社会人でもない、
いつもと違う春休み。
行きつけのパーラーで過ごす、
残り少ない気ままな時間。
引越しの日を静かにに告げて、
春風の中を二人歩いた。
+

+

おじいちゃんへ。
お見舞いに行くといつも
あめ玉を勝ってくれたね。
口笛が上手でしりとりは弱くて。
病院の屋上でかくれんぼした、
あの人同じ春の風が吹いている。
四月から私、看護師になったよ。
+

+

新幹線。
小学校の入学祝いに
初めて乗った新幹線。
こちらは時速250キロでも
窓の富士山ゆっくり動く。
おーい富士山。見えていますか?
ひかりの中に僕はいる。
+

+