copywrite by Nakano
Mineko
イラストに添えられている‘詩’はコピーライター中野 峰子 様に寄るものです。
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巳年。
箏と尺八の調べに乗って、
始まる新年のパフォーマンス。
壁に絵の具を叩きつけ、
魂を込めて描き切る。
再生、復活、金運アップ。
蛇のご利益みんなに届け!
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立春。
温泉郷の外湯巡りは、
雪の寒さが心地よい。
ぽかぽか火照った体の芯に
食前のビールが染み渡る。
ふきのとうの天ぷらをつまむ。
サクサクと春がやって来た。
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離陸。
人気の工場見学に、
予約が取れた春休み。
小学校を卒業したての
我が子が臆せず質問をする。
ひんやりとした格納庫から、
離陸していく機体が見えた。
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桜。
前に後ろに子どもを乗せて
坂道のぼる春の朝。
急に自転車の電池が切れて
子どもとの会話、無口になった。
息の上がった肺の奥まで
桜の香りが広がっている。
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斜面。
ゲレンデの雪がすっかり消えた
5月のオートキャンプ場。
うっかり落としたお昼ごはんの
おむすびころりんすっとんとん。
どこまで転がって行くのかな?
草すべりして追いかける。
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