copywrite by Nakano Mineko
イラストに添えられている‘詩’はコピーライター中野 峰子 様に寄るものです。
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新しい暮らし。
正月休み終盤の
人混みを避けた初詣。
巣ごもりから解放されて
境内ではしゃぐ子供たち。
牛をナデナデ疫病退散。
健康に過ごせますように。
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冬の休日。
冬の野鳥がやって来る
ペンションで過ごす日曜日。
暖炉の音を聞きながら
カメラを構え、じっと待つ。
コーヒーを頼む。今日はモカ。
インドア暮らしに随分慣れた。
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桃源郷。
ウグイスの声が響き渡る
今が盛りの桃の里。
春の日差しと花の香りを
胸いっぱいに深呼吸。
幻にならないでいて。
また来るよ、春の桃源郷。
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春の夢。
ポカポカ陽気に誘われて
居眠りしている花屋さん。
どこからか聞こえる、ピアノの曲は
メンデルスゾーン「春の歌」。
チューリップを5輪お願いします。
声をかけても夢の中。
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こどもの日。
こどもが餌を投げるたび
水しぶき上げる池の鯉。
そのさざ波が広がって、
池の外まで広がって、
どこかの空で鯉のぼりが
大きな口開け泳ぎだす。

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水たまり。
朝から雨がにわかに上がる
下校時刻の午後3時。
道いっぱいの水たまりに
空と雲とが映ってる。
アチラの世界とこちらの世界を
いち、に、サン!で飛び越えた。
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夏の午後。
海からの風を受けながら
のんびり過ごす夏の午後。
繰り返す波のリズムに合わせて
爪弾くコードはG7、D7、C。
ハワイ気分で踊りだす子の
まぶしい笑顔を動画に撮った。

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シエスタ。
まっすぐな日差し浴びながら
ホテルに着いた正午過ぎ。
地中海の町並みに漂う、
オリーブオイルとニンニクの香り。
「いただきます」と声出して
夢から覚めた夏のお昼寝。

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9月の風。
9月の風が吹き抜ける
オープンテラスの昼下がり。
川の流れを見つめていたら、
小さな魚がパシャンと跳ねた。
どこかへ向かう途中だろうか。
遠くへ行きたい気分になった。

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食欲の秋。
からりと晴れた日曜日。
画材屋さんの帰り道。
文化祭では何を描こう?
アイデア探して寄り道をする。
プリンの美味しいお店が近い。
急にスキップしたくなる

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斜陽。
紅葉色づく展望台で
往年の旧車ミーティング。
オイルの匂いと走りの話。
手に入らない部品の話。
来年も集う約束をして
冷えたエンジンに火を入れた。

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温泉旅行。
川の流れに耳を傾け
目を閉じてつかる露天風呂。
静かに大きく息を吐き
大自然の中、伸びをする。
一年の垢を洗い流した
体から湯気が立ちのぼる。

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