団塊の世代が青春を過ごした1960年代から1970年代(昭和30〜40年代)頃の流行や風俗を昭和の景色と供に。
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7UPを片手にサイケなパターンのミニスカート、
ロングヘヤーの彼とスケート場で。
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日野コンテッサ1300で初詣、鉄橋には国鉄貨物、プレハブ住宅を新築した御両親の家へ新年の挨拶に。
元旦の空。
父さん母さん、ただいま。
はまや片手の振りそで娘。
おせち料理をつまんで行くよう
恋人を家に促している。
引いたおみくじ大吉だった。
元旦の空に凧たこあがれ。
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難波スケートリンクが賑わっていた昭和40年代、リンクにはビージーズのホリデーが流れていました。
スケート場。
慣れない氷をよちよち歩く
銀盤の上のおしゃれさん。
夕べのテレビのフィギュア選手権に
気分だけなら負けてない。
転んだ痛みをぐっとこらえる
リンクサイドのひと休み。
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町によくあった材木店には三輪トラック、プラモデル店のウインドにレベル社のパッケージ、イラストに感動。
離陸。
下校チャイムに駆け出して
息はずませて行く模型店。
エンジン音がびりびり響き
オイルの匂いが漂った。
若草色のラジコン飛行機、
春の空へと、さあ離陸。
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峠の茶屋までハイキング、トヨペット コロナ
1500のボンネットがこう開くとは 。
山桜。
曲がりくねった山道に
とうとうエンジン悲鳴をあげた。
ちょうど良かった。休憩しよう。
彼女は笑って伸びをする。
肩を寄せ合う桜の下に
静かに花びら降り積もる。
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キャンパスでフォークソングを歌う学生はIVYファッション、ギターケースにはVANのステッカー。DAXホンダ、この頃私はベンリーSS50に乗っていました。
そよかぜ。
午後の授業をエスケープして
木陰につどう軽音楽部。
そよかぜに歌をのせながら
センパイはギターつま弾いた。
芝生に両足投げ出したなら
同じ空気を深呼吸。
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田舎でも舗装が進むなか、地道を泥はねスバル・サンバー、ライトバン、赤いペガサス、モービル石油のガソリンスタンド
雨上がり。
家を出るとき虹を見たから
すてきな予感、雨上がり。
おでかけのバスが来る頃に
自動車の泥がはねかかる。
大丈夫ですかと降りて来たのは
すらり長身、ナイスガイ。
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電車、バスを乗り継いで行く夏の海。海水浴場には松並木、海の家。
夏休み。
海でバスを降りたときから
始まる、ぼくの夏休み。
砂浜めがけて走り出したら
ビーチサンダルぱたぱた鳴った。
母さんの声はもう聞こえない。
早く、早く、と波が呼ぶ。
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夏休みには、里帰り、キャンプ、自転車で旅、オートバイはミツバチ族。
フェリーのりば。
日に焼けた顔が集まった
フェリーのりばの待ち時間。
この船に乗って来たんだと
数日前が懐かしい。
水面を眩しく見つめていたら
汽笛が鳴った。さあ、出発だ。
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夕焼けに染まった町工場、ガスタンク、空き地では子供が野球、ゴム飛び、もうすぐ夕御飯。
カレーライス。
あき地の上の夕焼け空に
工場のサイレン鳴りひびく。
ボクを迎えに来た母さんは
かすかにカレーの匂いがしてる。
今日は空振りしたけれど
明日は打てるぞホームラン。
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我が社の慰安旅行は温泉、駅までマイクロバスが送迎、旅館では信楽のタヌキがお出迎え、無礼講。
夫婦旅行。
仕事の癖が抜けないで
予定びっしりの夫婦旅行。
温泉宿に到着したら
食事の前に露天風呂。
手足を伸ばし空を見ていると
一番星が輝きだした。
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チンチン電車が通る昭和な街の秋、トヨタS800、プリンスクリッパー、ラビットスクーターも走っています。
ドラマチック。
バスの大きな窓越しに
彼の愛車が見えている。
スポーツカーの助手席は
わたし専用の指定席。
白いブーツで駆け出すような
ドラマチックな恋を夢見た。
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ガード下、縄のれん、赤ちょうちん、トリスバー。ミゼット、社長は運転手付きのベンツ。
忘年会。
師走の街の夕暮れは
ビールケースの瓶の音。
昔なじみの屋台訪ねる
自分のための忘年会。
コップ酒ひとり傾けるとき
ギター演歌が流れ出す。
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